「相模川の生い立ちを探る会」の会員の中から有志が集まり、年間テーマを決めて市民の手による調査活動を行おうと、1995年度に生まれました。月1回の野外調査と月2回の室内作業を継続して行っています。最初のテーマは「平塚の地盤」で、3年を要しました。野外では露頭を探し、断層について調査を続けました。室内では収蔵されているボーリング資料に基づき、柱状図から液状化判定のためのデータの読みとりや、軟弱地盤の厚さを求め、コンピュータによる液状化計算や軟弱地盤図などの作成を行い、地形区分毎に平塚の地盤特性を検討しました。その結果平塚の地盤は、砂州砂丘・後背湿地といった地形毎に軟弱地盤の厚さ・液状化判定度・地下水位・N値・平均粒径・泥分に深い関係があることがわかりました。特に谷底平野は軟弱地盤が厚く、液状化度が高く、地下水位が浅く、N値が低く、泥分が多いという地盤条件が明確になりました。
 その後、地質調査会ではボーリング柱状図集や、地下断面の作成も行いました。こうした成果は、特別展や常設展示に活かされています。常設展示室2階の「地震と平塚の地盤」のコーナーにある市域のボーリング柱状図や地下断面図、液状化判定図などは、この地質調査会の成果によるものです。
・現在、公募はしていませんので、興味のある方はまず生い立ちを探る会にご参加ください。

行事に参加するには

※ここに載せた文章は、博物館ガイドの「行事に参加しよう」に掲載されているものです。